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2005-12-29

読書しない男

仕事帰りの電車の中でのこと。鞄に入れていたはずの文庫本がない! ランチタイムに、コートのポケットへ突っ込んで、ラーメンを食べに行ったことを思い出した。その時、店に忘れたのか、ポケットから落ちたのか。

新宿からホームタウン青梅までの直通特快に乗れた。年の瀬で、ガラガラ。すぐ座れた。でも、ちっとも嬉しくない。終点青梅までの1時間10分をどう過ごせばよいのやら?!

とりあえず車内の人々を観察することにした。いつもは本を読み、あらぬことを考え、また本を読む。周囲に誰がいようが、眼中になかった。

見回してみて、残念ながら長時間の観察に耐えうる人物はいなかった。みんな普通の人達なのだから、当たり前。どちらかと言えば、年配の男性に見る甲斐が。味があって、抱え込んでいる「人生」への想像が膨らむ。若い男性や熟年の女性は、その逆。私の観察眼では月並みなパターンに落ち着いてしまう。見ていて一番楽しいのは若くて可憐な女性なのだろうが、悔しいことに一人も該当者が乗り合わせていなかった。

途中の駅で面白そうな人が乗ってこないかと期待した。身体の一部が過剰な人とか。目が三つあったり、足が九本あったり、文字どおり四十八手の持ち主だったり。それがダメなら、せめて「そっくりさん」。有名芸能人似ではなく、自分だけが心の中でクスクス笑えるマイナーポエット似がいい。チェコの指揮者イルジー・ビエロフラーベク似とか、昭和初期の小説家の嘉村礒多似とか。

だが、そんな人も現れず、すっかり退屈してしまった。網棚の上に並ぶ広告を見上げた。私は食い意地が張っているので、〈永谷園のお茶漬け海苔〉がやたら目につく。華奢な女性の手が差し出すお茶漬けのポスター。焼いた餅に熱湯をかけ、その上からお茶漬け海苔を散らした「何ちゃって雑煮」をよく食べる。ただし、永谷園のものは、ずっとご無沙汰。今でも『東海道五十三次』のカードが入っているのだろうか?

とりとめもないことを考えていたら、車内に食べ物の匂いが漂ってきた。メンチカツだ! 炒めたタマネギが肉の中で蒸れたような独特の臭気で、すぐそれとわかる。吉祥寺の駅を過ぎたところなので、TV・雑誌でよく紹介されている行列のできる肉屋のものに違いない。並ぶのが嫌なので買ったことはないが、急に食べてみたくなった。近々映画を観た帰りにでも立ち寄ってみよう。その場で揚げたてのアツアツを頬張った方が、美味いに決まっている。しかし、メンチカツを立ったまま齧りつく中年男というのも、様にならないというか、みっともないかもしれない。いっそのこと、メンチカツを持って井の頭公園へ出向こう。冬場だと寒くて、すぐ冷めてしまう。買ったら走らないと。カップルどもを追い散らし、池のほとりの眺めと陽当たりが一番良好なベンチを占領して、息を切らせながらパクつくのだ・・・・。

またまた、とりとめのないことを考えていたら、とてつもなく空腹を覚えた。退屈も頂点に達していたので、やむを得ず国分寺で途中下車。

真っ先に古本屋を訪れ、店頭の均一本の棚から数冊の文庫本を抜き出すと、レジに直行。それから夜道を彷徨い、メンチカツを売っている肉屋を探した。どこにも見当たらない。空腹のあまり、衝動的に手近な中華料理屋へ飛び込んでしまった。

昼にラーメンを食べたばかりだった。せめてメンチカツ定食でもと思うが、メニューにない。仕方なくかた焼きそばとビールを注文。さらに餃子まで追加。

本を読むことでしか時間を潰す術を持たぬ我が身を嘆いた。携帯電話をいじくって遊ぶという手もあったが、ろくろく機能も知らず、メールも同僚との仕事上のやり取りに限定されている。電車の中でニヤニヤと楽しそうにメールしている中年男をよく見かけるが、あれは馴染みのキャバクラ嬢もしく風俗嬢がお相手に違いない。ああ、何てうらやましいんだ!資金のない私には無縁の領域。

そんな私だって、メル友が欲しい。来年こそ、これぞと見込んだ人物に携帯電話のアドレスを教えて、1日10回くらいメール交換をしてみたい。(^m^ )(≧∇≦)みたいな顔文字を駆使して。でも、このブログにさえコメントを書き込んでくれる者がいなかったではないか。10月にリニューアルした際、半月ほどコメントを受け付けてみた。それなのに書き込みは、S社N氏の1件だけ。待てど暮らせど、コメントは来なかった。「いつも読んでます」「更新が楽しみです」等の、拙い文章を書き続ける励みになるようなフレンドリーな一言が欲しかったのに。私だってそんな心の友へ、即座にお礼の返答をしたことだろう。「これからもあなただけのために、せっせと更新します♪」と。

深く傷ついた私は心を閉ざし、コメントを受け付けない設定に変更した。永遠にこのままだ。私の孤独が永遠に続くように。

かた焼きそばはどこまでも堅く、口中や喉に突き刺さった。どうしてこんなものを頼んだのだろう? ビールで無理やり流し込んだが、一向に減る気配がない。そして真冬に独りで飲むビールはどこまでも苦く、身体を芯から凍えさせた。

2005-12-25

巨人と鰻

(前回の続き)

夜まで待ったが、「良いこと」が起きない。つまらないから、自分で起こすことにした。

とは言うものの、「良いこと」って何だろう? 取りあえず、渋谷の駅前へ鰻を食べに行った。

イヴの晩だから、鰻屋なんてガラガラだろうと思ったら、大間違い。カップルがウジャウジャ! この国のクリスマスは、若い二人がギンギラギンに精をつけてから臨む行事であることを改めて認識。

〈うな重〉の値段は4段階に分かれていた。せっかくだから、下から2番目のものを注文。それでも2,100円。肝焼きにビールも頼みたかったが、勤務中。しかも今夜はレイトショー初日。多数の関係者が来館するので、やめておく。

私が自腹で〈うな重〉を食べたなんて、誰も信じてくれないに決まっている。でも、これは真実。「年忘れ! 自分への大盤振る舞い大会」のつもり。携帯電話のカメラでバシャバシャ撮った証拠写真を、ここに掲載するはずだったが、隣のテーブルの若い男女が気になって、萎縮してしまう。二人は押し黙ったまま、ジットリと向き合っていた。

そのカップルの前に、鰻はなかなか到着しない。男はうつむき加減でじっと待っている。こんな状況下で携帯電話をいじくっていない若者も今どき珍しい。女の方はタバコをプカプカ。男に気を遣っているのか、横向きに煙を吐き続ける。当然、隣のテーブルにいる私が吹き被る。

カップルは諍いの最中というわけではないらしい。時々、親密そうな会話がポツポツと成立していたから。食事中は無口でも、これから移動するであろう別の場所では、ボディランゲージも含めて雄弁なのだろうか? モウモウたる煙幕の中、二人の行動について顔が赤らむような妄想を膨らませながら、気を紛らわせた。

その後、〈うな重〉を食べつつ、「良いこと」の可能性を探ってみた。今夜の場合は、ご馳走してくれる人が、突然、ここに現れることだろう。それは、「ビールもジャンジャン飲みなさい、今夜は私のオゴリさ」と言ってくれる人だ。

その人はどんな顔なのだろう? タレの滲み込んだご飯を頬張りながら、さらに妄想は縦横に駆け巡った。百通りの顔を思い浮かべ、ついに得た結論は、若い頃の健さん。高倉健ではない。新東宝でスーパージャイアンツを演じた宇津井健だ。私に「良いこと」を施してくれる奇特な人物は、どうしても現実的な存在と結びつかない。

エメラルド彗星から地球を守るためにやってきたスーパージャイアンツの特徴として、まず第一に挙げられるのは、タイツを穿いた下半身のモッコリ。彼はそれを恥じるあまり、さりげなく組み合わせた両手でその部分を隠すようにしながら、こう言うのだ。

「君の代理でレイトショーに立ち会ってくる。白焼きと冷酒でも追加して、ゆっくりしていきなさい」 

そして、颯爽と店から走り出てゆくのだ。

だが、そんな「良いこと」は起こるわけがない。やがて、隣のテーブルの女が食後の一服を始めた。再び吹きつける紫煙に追われるように、私は伝票を持って席を立った。

2005-12-24

何かいいことないか ギララちゃん

渋谷のタワレコ前の交差点で転んだ。信号が点滅していたので、あわてて駆け出した途端の出来事。

きっと大勢の人に目撃されていたに違いない。恥ずかしくて、周囲を見回せなかったが。

手のひらを擦りむいて、血が滲んでいた。その場から逃げるように立ち去って、パルコの地下の本屋のトイレで手を洗った。転んだ時、身体を捻ったらしく、背中も脇腹も痛い。膝も痛いので調べたら、ジーンズのその部分だけが白く擦り切れている。捲くってみたら、ここも怪我をしていた。

今朝、渋谷駅の階段を降りながら、昔、三鷹や新宿の駅の階段を急ぐあまり転がり落ちたことを思い出した。「最近は階段を踏み外さなくなった。すっかり自分も冷静沈着な大人になったものだ」と考えたばかり。もしかしたら、その時、超能力によって、交差点での転倒を予知したのかもしれない。

『宇宙大怪獣ギララ』他のDVDをいただくという「良いこと」があったので、運命の神様が埋め合わせに「悪いこと」を起こしたとも考えられる。

となると、次は「良いこと」があってもいいはず。世間様は楽しいクリスマス。私だって、おこぼれを頂戴できるかもしれない! そう思ったら、少しだけドキドキしてきた。 

(続く)

2005-12-23

サンタクロース・リターンズ

ツリーは好きだが、サンタクロースはダメ。自分のところに来なくなったからって、ひがんでいるわけではないが。

この国の住環境とサンタクロース氏は、どうにも相容れない。だって、絵にならないし。

松涛を散策中に見かけた物騒なサンタ2人組↓

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でも、サンタに代わって、今年は私にプレゼントをくださった殊勝なお方が!

↓S社N氏から頂戴したS-F-CUBEなる初回限定生産DVDセット!

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『吸血鬼ゴケミドロ』『昆虫大戦争』『』吸血髑髏船』『宇宙大怪獣ギララ』という感動の4枚組。特典は各作品のフィギュア&ガラス乾板&復刻プレスシート!

年末年始(と言っても、大晦日と元旦の2連休だけさ)はこれらを観たり、近所の温泉に浸かったりして、のほほんと過ごすつもり♪

2005-12-20

Kの悲劇

休日。立川で『キング・コング』を鑑賞。怪物が大暴れする映画を、年の瀬に観るのは久々。子供の頃に帰ったみたい。3時間を越える長尺と聞いて、存分にスペクタクルが堪能できると、いやがうえにも期待が高まる。そして、期待が裏切られることはなかった。

何を隠そう、コングのファン。子供の頃、東宝映画やTVアニメ、『少年マガジン』の連載等で、慣れ親しんだ。生まれて初めてシナリオというものを読んだのも、1933年製作のオリジナル版のそれ。父親の英語の学習用だったのか、ボロボロの対訳付きシナリオを本棚で発見。小学生の頃で、もちろん英文は無視。夢中で読み耽った。70年代のリメイク版にも吃驚したが、このオリジナル版の方がずっと好きだ。ファンタジーと迫力において、戦前のモノクロの方が格段に勝っていると感じられるのが、映画の不思議なところ。ビデオまで買ってしまった。

では、今回のリメイク版はどうかというと、最新技術を駆使した驚天動地のリアルさが身上。迫力云々を超越した、現実に存在するかのように呼吸し、雄叫びを上げるコングを体験できるだけでも価値あり。「美女と野獣」の愛と悲劇的結末を、他のどれよりも強調しているところは、倒錯的なくらい。

ただ、コング(親しみを込めて、さっきからこう書いている)が登場するまでの1時間は、子供にはじれったいかも。大昔、松竹の『宇宙大怪獣ギララ』を観た際、映画の半分以上が過ぎても、肝心のギララが出てこないのに痺れを切らしたのを思い出した。大人になった今は、可憐なナオミ・ワッツに見とれてやり過ごすという「愉しみ」を習得したが。

話が変わって、次は酒の席でのスペクタクル。巨漢M社N氏の現在と過去↓

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Photo_320 ←お人柄を表すラブリーなハート型の指

2005-12-16

ノスタルジア

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話題のA元建築士に似ているとたびたび指摘されるので、床屋で髪を刈った。前にも書いたような気がするが、立川にあるこの店は子供の頃からの馴染み。もちろん代替わりして、外観も内装も別物。上手に刈ってくれるかどうかはともかく、自分の過去と直結している場所に身を置くだけでも、しみじみ心が和む。

いつも私の髪を担当してくれる青年は、なかなかの映画好き。シネクイントにも何度か観に来てくれた。それでも、上映中の『アメノナカノ青空』の話をしたら、まったくこの映画のことは知らなかった。彼の映画談義の中で、同じく最近の韓流もの『親切なクムジャさん』あたりまでは、スラスラ名前が出てくるのに。ちょっとショック。

すでに夕方だったが、床屋の帰りに寄り道。この近所に私の通っていた幼稚園があったはず。どうせ、マンションか宅地になっているだろうと思ったら、驚いたことにまだあった。

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Photo_292あるにはあったが、門構えと建物をそのまま残して、とっくに閉園してしまったらしい。かつて私が遊んだ園庭は駐車場になっていた。建物は当時のままだが、人がいる気配はない。すぐ後ろには、背中を押し付けるように新築のマンションが建っていた。よく見ると周囲に茫々と草が生え、自動車が遺棄されていた。満遍なく陽の光が行き渡り、すっかり健全な街になってしまった立川で、この場所だけがブラックホールのような暗部を担っていた。廃墟という無惨な形で残さざるを得ないのは、何か特殊な事情があってのことなのだろう。だが、いっそのこと影も形もなくなってくれた方が、想い出の持ち主としてはありがたいのだが。

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それでも、しばらく佇んでいるうちに、40年近い昔の情景が、12月の夕暮れの風に切れ切れとなって運ばれてきた。両親に連れられて臨んだ入園式。お遊戯の時間に流れる童謡『金魚の昼寝』の東洋風メロディ。私の前で踊る男の子の靴は何故かボロボロで、靴下がのぞいていた。園庭の片隅の金網を張った小屋。その中で五色の羽を広げる孔雀。そう、カスタネットの練習をした音楽室のドアの石段は、幼い私の指定席。そこに腰を降ろして、みんなと前の日の晩に観たTVアニメ『宇宙パトロール ホッパ』の話題に興じたものだ。

スポットライトが消えるように陽が落ち、園庭は濃紺の夜闇の底にあった。私は立ち尽くしたまま、いつまでも遠い日というジグソーパズルの断片を組み立てていた。

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2005-12-14

再会の時

T社のAさんが昼食へ誘ってくださった。用件はシナリオの意見を聞きたいとのこと。私という人間は社会全般から甚だしく遊離したところがあり、世間話というものが全く以って不得手だし、甘い恋もささやけない。でも、映画の話なら歓迎だ。

最近の打ち合わせを兼ねての食事は、日高屋・渋谷ハンズ前店を利用することが多い。書くまでもなくラーメンのチェーン店。サイドオーダーとして餃子を追加したり、味付半熟卵をトッピングしたりしても、2人なら千円でお釣りがくる。夜の酒宴ならセンター街の三平酒寮・渋谷店。4~5人でたらふく飲み食いしても、1万円は行くまい。だが、今回の用件ではムシャムシャ頬張りながらというより、落ち着いて腰を据えられる環境こそ重要に思われた。

とは言うものの、この渋谷の街にそのようなランチタイムを過ごせる場所があるのだろうか? 東急ハンズ近くにある駒方どぜうの支店が思い浮かんだ。私のリクエストで時々会食に利用するが、ドジョウは今ひとつポピュラリティに不足しているらしく、〈どぜう鍋〉を注文するのはいつも私一人で、他の全員は刺身定食になるパターンばかり。書き忘れたが、Aさんは女性。独身ではないが。ここに行くとなると、また私一人で〈どぜう鍋〉になる可能性が大。女性は体面上、ヌメヌメとしたドジョウを一匹丸ごと箸でつまむことが自分にとって好ましいことではないと、ハッキリ示したがる傾向にある。Aさんもドジョウを頭から噛み砕く私の口元を、気味悪そうに見つめるに決まっている。

Aさんとの約束の日の朝、私は夜明け前に目が覚めた。そして真っ先に思い出したのは、「いったいどこの店に行ったらよいやら?」ということだった。たいていの社会的な立場を築き得た中年男は、幾つもの飲食店を知っていて、状況・用途によって使い分けているに違いない。もしかしたら、私がかつてチョイスした上述の3つの店の垢抜けないセンスが問われ、陰で物笑いの種になっているかもしれない! 「パルコにも、あーゆーダサい奴がいるんだ、ケケケケケ」と。私は貧しいまま世知に長けずに馬齢ばかり重ねてしまった我が身を嘆き、溢れる涙が枕をしとどに濡らしてゆくに任せた。

そうして、約束の5分前にAさんがシネクイントへいらした。

「どこへ行きます?」私は途方に暮れた心の内を悟られぬよう、さりげなく尋ねて、すべてをAさんに委ねた。

Tホテルの地下の中華にしましょう」Aさんはあっさり応えた。

そうか、そういう手があったのか! しかし、ひとつ大きな問題が。私は2日前の『アメノナカノ青空』の初日にも、関係各社の方々とランチを食べにその店を訪れたばかりだった。

Aさんと私は件の店で、白身魚のチリソース煮込み牛肉とジャガイモの千切り中国味噌炒めの2品を取り分けて食べた。2日前と同じメニューだ。Aさんには久々に訪れたことにしておいた。嘘はすぐバレるのでつかない主義だが、余計な気を遣わせないためにも仕方がなかった。

それでも、食べながら私は幸福だった。この2品はとても美味しかったから。2日前は同じメニューを4人でシェアした。今回は2等分。思いきってチリソースを白いご飯にザブザブとかけまわして食べた。一度試してみたかったのだが、この料理は会合の席でのコースの一品としてしか登場せず、なかなか実行できなかった。旧知のAさんの前だったので、遠慮を捨てた。激ウマだ!

Aさんは3冊のシナリオを順番にテーブルへ置き、それぞれについて説明してくれた。いつもどおりの押しつけがましいところがない、知的かつ穏やかな口調で。だが、私はまったくの上の空。頭の中では、「このカリカリに揚げた千切りのジャガイモの上に同じく千切りの牛肉をかけた料理は、ご飯との相性はイマイチ。次は一人で来て、冷えたビールと一緒に注文してみよう♪」と考えながら、一心不乱に料理を咀嚼し続けた。

※Aさん、この拙文を読んでしまったら、ゴメンナサイ! シナリオ3冊のうちの少なくともひとつは、古今稀に見る傑作でした!

2005-12-10

今日は初日さ!

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これは〈渋谷パルコ パート3〉のエレベーター扉。3台並んでいる中のひとつに『アメノナカノ青空』のビジュアルが。

もしも時間と気持ちに余裕がございましたら、ご来館の際、他の2台をやり過ごして、わざわざこの扉のエレベーターで8階シネクイントにお越しくださいませ。きっと映画の感銘もひとしお!?

Ev ←ちなみに、隣のエレベーターは7階ミュージアムの『ティム・バートンのコープス ブライド』展。この映画はやっておりませんので、お間違えなきよう!

2005-12-08

イ・ドンゴンさんもいらっしゃいました!(その2)

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          しつこいようですが、隣にいらした通訳の女性は美しい方でした・・・

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イ・ドンゴンさんの来館リポートは《うらクイント》でもUP(キム・レウォンさんのリポートも同じく掲載)。

そこに掲載中の「携帯でドンゴン氏を撮影する、不躾なA元建築士似のミーハー中年男」が撮った写真はこれさ↓

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2005-12-07

イ・ドンゴンさんもいらっしゃいました!(その1)

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当館で『B型の彼氏』のポスターにサインするイ・ドンゴンさん↑

先日のキム・レウォンさんに続き、同じく来日中のイ・ドンゴンさんがTOKYO FM《渋谷PARCOスペイン坂スタジオ》に出演後、シネクイントにも立ち寄ってくださいました。キム・レウォンさんを取り上げた際の思わぬ反響に、「戸惑ってしまう」と書いておきながら、またまた韓流スターの写真を掲載してしまう臆面のなさ。これもイ・ドンゴンさんの主演作・シネクイント正月第2弾ロードショー『B型の彼氏』の大ヒット祈願と、持って生まれたサービス精神のなせる業! どうか、ご容赦を!

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 渋谷パルコを取り囲む500人のドンゴンファンの皆様↑

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         スペイン坂スタジオでのイ・ドンゴンさん↑ 隣の通訳さんがチョー可憐!

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                   ↑その後、ミス・コリアと判明!

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  ドンゴンさんに水を差し出す丸坊主の怪人は、H社の宣伝担当M氏↑

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↑気さくにスタッフらと記念撮影も♪

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↑記念のポラロイド写真にもサインを。彼と握手したが、そのサラリとクールな手の感触は、まさにイメージどおり。ちなみに左端にいるのは、話題のA建築士ではなく、私さ!

2005-12-06

金色の小鳥

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前回、ひどく写りの悪いキム・レウォンの画像を掲載したら、いきなりアクセス数が跳ね上がった。半日で400件を超過。この数字が多いのかどうかは、よくわからない。だだ、いつもは一日70~100件程度。このブログにはアクセス解析の機能が付いていて、それを見ると、どれも「韓流」関連のサイトから入ってきている。常連さんだけで成り立っている寂れた〈迷店〉に、何十台もの観光バスが横付けしてきたみたいで、戸惑ってしまう。韓流スターのファンの皆様の期待に応えられる情報を、今後は提供できそうもない。話題を変えたいのだが、私の身辺には取り立てて何も起こらない。空虚な日々が虚しく過ぎてゆき、いつの間にか口に放り込まれた〈孤独〉という名の苦いキャンディを、舌の上で早く溶かしてしまいたくて焦れるばかりだ。

今日は勤めが休み。だが、太陽は雲に隠され、一日は哀しいままに暮れてしまいそうだった。終日、本を読んで、時間をやり過ごすつもりでいたが、午後遅くになって陽光が差した。どこへも行くあてはなかったが、電車に乗ってみた。寂しい時は電車で本を読む。人いきれに包まれると、不思議と心が和んでくる。

立川で下車して、昭和記念公園まで歩いた。黄葉した銀杏並木を見たくなった。私は美しく黄葉した銀杏が好きだ。子供の頃に暮らしていた団地の部屋の窓から、銀杏の木が見えた。毎年、この季節になると、金色の小鳥の群れが飛び立つように葉を舞い散らせた。その銀杏も住んでいた団地も、今では跡形もなく消えてしまっている。

4時を回っていた。公園は早々と門を閉ざしていて、入ることができなかった。鉄柵越しに園内をのぞくと、銀杏並木はすでに散り尽くし、裸の枝々が橙色の空に幾何学模様を描いていた。道のそこここに落ちた葉が踏みしだかれていて、それらは金色の小鳥の無残な死骸を思わせた。

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傾いた陽射しの中、長く伸びた自分の影を引きずって、私は来た道を辿った。公園の外にも樹々が多く、いたるところにベンチが置かれ、憩えるようになっていた。とはいえ、凍えきった12月の夕暮れだ。誰もいない。そう、歩いているのは私独りだった。

夕陽の逆光に、動物の群れが浮かんでいた。初めは目の錯覚かと思った。近づいてみると、木で作った象やキリンや羊の群れだった。私はしばらく佇み、飽かずに眺めた。泣きながら蟹と戯れた石川啄木は、こんな気持ちだったのかもしれない。

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帰途、居酒屋でコップ酒を傾けた。とうに忘れていた楽しい想い出がいくつも甦ってきて、少しだけ心が軽くなった。勤め帰りのサラリーマン達やカップルが続々と入ってきて、急に店は賑やかに浮き立った。私は逃げるように席を譲ると、暗い夜道へ歩み出た。

2005-12-05

朝の7時からイベントさ (その2)

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Sain_4 渋谷パルコにある『アメノナカノ青空』の壁面ビジュアルに残るキム・レウォンさんのサイン。

ファンの皆様、ご来館のついでに、ここで記念撮影はいかが?

話は変わるが、自分が所有する唯一の芸能人(?)の色紙↓ 誰のものか、まったく記憶にない。サインって、わざと読めない字で書くルールでもあるのだろうか?

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朝の7時からイベントさ (その1)

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今朝は『アメノナカノ青空』の先行上映会。終映後に主演のキム・レウォンさんの舞台挨拶も。しっかり〈青空の傘〉を持っていただきました。

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〈青空の傘〉 売ります!

シネクイントでは『アメノナカノ青空』の公開にあわせて、当館にて〈青空の傘〉販売が決定。4日の先行上映会でも購入可能。

映画でも使われたMoMA製ではなく、神戸のハローレインという傘専門店の同じ仕様(表が黒地、裏が青空)の製品となります。お値段も2,100円というお手ごろ価格。

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↑左がMoMAで、右がハローレイン。柄が木製か金属製かの違いだけ

この映画を観て、この傘がすっかり気に入ってしまい、個人的に購入。ついに劇場販売まで実現できた。目指すは、この傘の携帯電話並の普及(とにかく目立つので、皆が持っていないと少々恥ずかしい・・・)。その野望実現のためにも、まず映画が大ヒットしますように!

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そばやのまねきねこ

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これは行きつけの蕎麦屋に置いてあるそばやのまねきねこという絵本。その主人公の招き猫が、店中の壁に描かれてある。まるで絵本から猫が抜け出して、遊び回っているような印象。このことは、かなり以前の日記でも書いた記憶が。

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絵本と店がジョイントしているというか、渾然一体となったファンタジックな雰囲気が気に入っていて、ここ青梅の月与の童屋はよく訪れる。もちろん売り物の蕎麦も美味しいが、太くてモチモチのうどんが抜群。私はこの店のカレーうどんが大好物。土鍋の中でグツグツと煮えたぎったのを供されるが、ちっともうどんのコシが失われていないところが感動的。

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もしもシネクイントを改装する機会があったなら、何かとコラボレーションして壁中をそのキャラクターでうずめてみたい。思うに映画館というものは儚い存在で、やっている映画がヒットしなければ、たちまち影薄くなって消え果ててしまう。映画館そのものを印象づける手として、こんなこともありなのでは?

しかし、キャラクターといってもなかなか難しい。〈招き猫〉という普遍的かつ必然性のあるキャラクターを引っ張り出したところがこの蕎麦屋の卓見で、感心することしきりだ。

Photo_279 Photo_281 ←作者・村田エミコさんのサインも

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