GWはとっくのとうに終わった。私は連休がなかった分、今になって飛び石で週3日の休みを取った。そして体調不良になるという『バベル』をようやく観た。
私は外見どおりの虚弱体質。と言っても高原の瀟洒な別荘でコホンと咳き込み、純白の絹のハンカチを紅に染める文学的な呼吸器系虚弱ではなく、ズバリ書けばゲロとゲリの消化器系。
小学生の頃から、遠足のバス内では嘔吐のスプリンクラー状態。ドロドロに汚した服のせいで、いつも弁当タイムは寄るな触るなの独りぼっち。授業中だって突如として吐き気に襲われ、前の席のハットリサヨコちゃんの後頭部に吐瀉物を直撃させたことも(女性を泣かした事始)。片や下泄の前科については、とてもじゃないがここでは書けないさ!
そんな私が『バベル』を観て、体調不良にならないはずがないではないか!!!
場所は青梅線昭島駅下車のシネコン。チケット購入時に売り場の若くて可憐な女性に、「新聞記事はご存知ですか?」と尋ねられ、「開始から1時間20分後のディスコのストロボシーンは、なるべく正視しないように」と注意される。これで「具合が悪くなっても当館は一切関知しない」という同意書に拇印を強要され、ゲロ袋まで渡されたなら、更に胸弾ませる粋な趣向になったのだが。
効果倍増を狙って、普段は絶対に口にしない油まみれのカツサンドを直前に食べ、ウップ・・・万全の体調でスクリーンと対峙した。
こう書いておきながら、結果は「・・・何ともなかった」ではあまりにも気が引けるが、問題のシーンを直視しても、別にどうってことなかったのは事実。ネタバレになるので細かくは触れないが、問題のシーンは日本が舞台。モロッコが舞台となるシーンは展開がハードで、観客はかなりの緊張を強いられる。菊池凛子嬢が惜しげもなく裸身を晒した日本のシーンになると、たちまちリラックスしてしまい、フーッと気が抜ける。問題のシーンもギンギラギンにさりげなく煌びやかなだけで、そのまま素通りしてしまった感じ。
「体調不良を催す」という点では、拍子抜けのまま映画が終了。せっかくだから、同じシネコンで懐かしの伴一彦脚本『初雪の恋 ヴァージン・スノー』、殺し屋ドタバタ群像劇『スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい』をハシゴして、一日も終了。多少なりとも休暇気分を取り戻した次第。
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