続・お化けのいない八月
休日の散歩は、あまりにも暑いので夕方からにしている。
陽の傾き始めた立川の街を歩いていたら、ちょうどお祭り。せっかくだから神社の縁日をひやかすことに。
子供の頃、この神社の縁日に親や友達と連れ立って出かけるのは、夏の終わりの恒例行事だった。人並みを縫って歩いていると、30数年前にタイムスリップしたみたい。当時と違うのは、独りぼっちなこと。
神社の奥に、当時はお化け屋敷と見世物小屋が出ていたが、今もあるのだろうか? 記憶を頼りに進んでゆくと、見世物小屋こそなかったが、お化け屋敷はあった!
ただ、残念なことに「お笑いお化け大会」なるチープな看板が臆面もなく掲げられていた。昔はおどろおどろしい妖怪どもが満載の看板だったはず。
一度だけ入ったことがあったが、子供さえ騙せないようなチャチな仕掛けだった記憶が。平成の日本では、「お笑い」をくっつけて自己卑下しないと商売が成立しないのかもしれない。呼び込みの男が、「わずかの時間のお楽しみ!」を連呼していた。「情けなさを笑ってやってください」と言っているようなものだ。しばらく眺めていたが、お客が入ってゆく気配はなかった。
つまらなくなって、早々に引き返した。帰り道、駅近くのトイショップを覗いたら、『ゲゲゲの鬼太郎』の妖怪フィギュアが売られていた。お化けの復権を願って何か買ってやろうと思ったが、欲しい物がない。〈喫茶ホームラン〉と書かれたプライスカードが残っているだけで、売り切れ中らしきフィギュアが気になった。若くて可憐な女店員さんに尋ねたら、親切にもカタログを見せてくれた。案の定、喫茶店で想を練る水木しげるのフィギュアだった! さっそく取り寄せをお願いする。入手できたら、迷惑も省みずにこの場にて見せびらかすつもりさ!














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