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2007-11-26

あふれる熱い脂

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休日は映画を観るか、図書館に行くか、ひたすら歩くかのいずれか。やがて訪れるであろう老境の日々も、おそらく今とそう変りあるまい。

この日はJR武蔵小金井駅で降りて、野川沿いを歩いた。武蔵野公園、野川公園を抜けて深大寺に至る10キロばかりのコース。

天気は快晴。散歩は晴れた日が良い。陽が陰ると、心も陰る。独り暗い空に抱かれて彷徨えば、想いはつらく悲しい過去、見通しの立たぬ未来へ駆け巡り、気が滅入るばかり。

そう言えば、初めて野川を歩いたのは、学生の頃、精神病院の介護のアルバイトに応募した時だった。病院は川沿いにひっそりと建っていた。面談即決で落とされ、暮れ方の沈鬱な岸辺を悄然と帰った記憶がある。

意外かもしれないが、私の本望は世のため人のために生きることだ。その後、転職を考えるたびに病院だけでなく老人ホームや障害者施設の介護の仕事を志願したが、どこも相手にしてもらえなかった。脆弱な外見、浮草稼業だらけの職歴を軽んじられたこともあったのだろう。

話し相手もなく、黙々と歩いていると、棘のある蔦のように「こんなはずではなかった自分」が絡んできて、一歩も進めなくなる。そんな時はアルコールの力を借りる。泥酔するわけではない。コンビニの百数十円の発泡酒で事足りる。歩きながら飲んでいると、自分が幸福でも不幸でもないと思えて、ようやく心が静まる。

だが、この日は雲ひとつない秋空。燦々と輝く太陽だけが友だ。どんな涙もたちまち乾く。酒なぞいらない。大手を振って、元気いっぱいに歩いた。

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いつしか深大寺に到着。蕎麦屋が軒を並べている。迷いつつ茶店風の一軒に入ってみた。840円の粗引き蕎麦を注文したら、田舎風と言うか、かた焼きソバみたいなボソボソとした歯応え。やっとのことで飲み下した。その後、境内の『鬼太郎茶屋』に寄って、好物のレトルトカレー〈鬼太郎の好きなビーフカリー〉中辛口630円也(値段が高いだけあって、美味い!)を買い求め、バスで吉祥寺に向かった。

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↑『鬼太郎茶屋』の店先に水木しげるの故郷・鳥取ナンバーの妖怪カーが停車中。目玉親父のヘッドライトが可愛いぜ♪

吉祥寺に行った際に必ず立ち寄る乾物屋で、これまた好物の揚げグリーンピースを3袋購入。すぐ近くで吉祥寺名物として名高い肉屋サトウの松坂牛入りメンチカツが、いい匂いを漂わせている。店頭の行列も30人程度だったので、意を決して並んでみた。それでも20分は待たされたが。5個以上だと180円が140円になるというので、食べ切れもしないのに5個も買う。

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持ち帰って食べるつもりだったが、せっかくだから揚げ立てのアツアツも味わってみたい。カラリと揚がっているように見えたので、歩きながら一口齧ってみて大後悔。大量の熱い肉汁がドクドクと堰を切って溢れ出てきたではないか。袋に戻そうにも、他のメンチに汁が回って、ドロドロになりそう。仕方なく雑居ビルの中に飛び込み、人目を忍んで丸々1個を立ち食いした。舌は火傷し、口の回りと手は脂でベトベトのギトギト。ちょうどポケットティッシュが切れたところだったので、途方に暮れた。

脂まみれで身動き取れない私。脂は涙のように乾かない。「こんなはずではなかった自分」が、またムクムクと頭をもたげてきた。

2007-11-19

告白的女優論

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16日の『真・女立喰師列伝』のトークイベントの際、何と次回23日のゲスト・ひし美ゆり子さんがフラリといらした。次回に備えて、映画を再見されるとのこと。

私は日頃の映画談義の中で、好きな女優は石井輝男の監督作に出演していたひし美ゆり子岡田奈々と熱く訴え続けていたお陰で、心あるプロデューサーのM氏がひし美さんに引き合わてくださった。ああ、これぞ役得note 23日にいらした際は、思いきってサインなんぞお願いしてみようかしらheart04 ちなみにまだ残席がありますので、お早めに(売り切れの場合はご容赦)。

ひし美ゆり子さんと言えば、かの『ウルトラセブン』のアンヌ隊員として、われら40代中年男で知らぬ者なぞ一人もいないに決まっている超有名女優。これは並のタレントさんにはあり得ぬ凄いことだ。私の場合、かつて石井輝男の監督作を追いかけて名画座めぐりをしている中で、『ポルノ時代劇 忘八武士道』に出演されたひし美さんの艶姿に、さらにディープに魅せられたクチ。その美貌、表現は悪いかも知れないが脱ぎっぷりの良さは圧倒的だった。全身全霊でスクリーンを輝かせる映画女優の極み。そのオーラを体感したい方は、DVDにもなっている前述の『忘八武士道』及び『好色元禄(秘)物語』『新仁義なき戦い 組長の首』『鏡の中の野心』でお確かめあれ。

『真・女立喰師列伝』の話をすれば、女優そのものを前面に押し出した映画。初日舞台挨拶の際、押井守監督も「女優に開眼」した旨をコメントされていたが、近頃珍しく女優の存在感を満喫できる6話のオムニバスだ。特に官能的なエピソード、ひし美さんと藤田陽子さん主演の2作に強く感じられる。難しいこと抜きに、女優を鑑賞にいらしてください。

これは余談だが、数日前の深夜、NHKで市川崑監督・谷川俊太郎脚本の『愛ふたたび』が放映されていた。未見だったのでさっそく録画して、酔狂にも出勤前の早起き鑑賞会を決行。パリ、東京、金沢を股にかけて繰り広げられる豪勢なラブストーリーだったが、主演の浅丘ルリ子が冬枯れのパリの街に映える端麗な美しさを発揮していたのには感心。まさに和製アンナ・カリーナ。失礼ながら、映画女優・浅丘ルリ子を意識したことがなかったので、ウーン、目からウロコだ、やっぱり映画は女優だ・・・などと考えつつウットリ眺めていたら、あれま、冒頭20分でプッツリ終わってしまったではないか! 予約操作を誤ってしまったらしい! 悔しいので、タワレコやTSUTAYAを探してみたが、DVDにもビデオにもなっていないannoy もしも録画された方がいらっしゃいましたら、哀れと思って7泊8日でお貸しくださいな。

2007-11-13

忘八女優道

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先日、『真・女立喰師列伝』の初日舞台挨拶があった。

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おお、アンヌ隊員ではないか!!

個人的には嬉しい初日でした

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